販売研修で教える客単価が自然と上がるプロセスの創り方
客単価が上がるプロセスを作れば販売員の接客におけるストレスを一つ除去することができます。
例えば客単価を上げなければいけないと至上命題になっているアパレルで説明しましょう。
販売員が客単価を上げるシチュエーションは試着室が多いです。
勝手に洋服を持ってきて「お客様試しにこちらも合わせてみてください、きっとお似合いですよ」と厚かましくくる販売員もいれば、「よろしければ合わせてみてください」と申し訳なさそうに持ってくる販売員もいます。後者はおそらく店長に「もっていけ」と言われているのだろうなといつも思っていますが。
お客様も外国人みたいに「NO」と言うことができず「とりあえず」「じゃあ・・・」と断れないことを良いことにたたみかける販売員がいまだにいます。いい加減企業として気づかないといけないと思うんですよね。全くといっても効果がないし、ますますアパレル業で働く人が減る、ということに。
働く販売員も無理に勧めることに申し訳なさを感じながら働かざるを得ません。まぁここまで販売員の肩を持ちながらも全員に責任があるんですけどね。
客単価アップを狙う接客はプロセスをコントロールするのが一番
アパレルが客単価を上げるための無理のないプロセスとは
「どこに着ていく洋服をお探しですか?」
です。
こんな簡単な質問をせずにいきなり「よろしければ試着してみてください」と言われるとものすごいストレスを与えます。
「どこに着ていく服をお探しですか?」と聞くことで顧客は「日常着」「旅行に行く」「食事会」「修学旅行」など、目的を話してくださいます。
アパレル販売員に伝えたいのが「売る前に聞け!」ということ。
顧客のニーズを知るよしもなく売り込むのは失礼なことだと覚えておいて欲しい。とはいえどうしたらいいのかわからない、というのが正直なところですよね。
今日は二つ大切なことをお話します。
1)現状確認をしよう
まずはじめに顧客に質問をして顕在ニーズを聞くようにしましょう。顧客がアパレル店に足を踏み入れた理由です。「かわいい服を探している」と漠然でもOKです。
2)潜在ニーズを引き出す
そして、顧客の漠然とした顕在ニーズをより明確にするために質問を重ねます。そうすることで「なぜかわいい服を探しているのか?」がわかるのです。顧客も自身で認識していないから驚きます。
顧客とシチュエーションを明確にしたら一緒にそのシチュエーションで最も良い解決策を探すのです。不思議に感じるかも知れませんが、購買単価は確実に上がります。
なぜなら、潜在ニーズが顕在化すると顧客はそのニーズを満たそうとします。
ニーズを満たすためにはそれなりに商品やサービスが必須となります。
例えばあなたは今アイスクリーム屋さんにいます(暑いから可愛いネタで・笑)。あなたはシングルの定番のバニラを頼もうとしています。そこで私と会話したらこんなことに気づきます。
地元にはこの店の支店はなく旅行でしか味わえない、地元の友達に紹介するにはシングルだと物足りない、しかもめったに食べることができない、ということと今日みたいな暑い日は、好きな味とプラスしてミント系のさっぱりしたアイスクリームも相性抜群、せっかくの機会ですからいかがですか?
といわれたらいかがでしょうか。購買するに十分な潜在ニーズが表面化してきたのがわかりましたか?
ちょっとシチュエーションが強引でしたが、「言われてみれば・・・」「たしかに・・・」と同意をすること自体が潜在ニーズが引き出された証拠になります。
この二つの頷きを積み重ねることで客単価は自然と高まります。客単価アップをして顧客の潜在ニーズを満たして感動を創造していきましょう。
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