店長向け研修で伝える「クリエイティブ型組織を作る方法」とは
前回の続き「クリエイティブ型組織」を創るための従業員満足度向上についてお話します。クリエイティブ型組織を創る上で従業員満足度は欠かせないのですが、どうやってつくるのか?それは、コミュニケーションと成功体験で作り上げます。
細かく書くとそれだけでその⑩くらいまで行ってしまうので、できる限り割愛して本質を伝えます。当社クライアントの中には一部上場の超一流と言われているメーカーがあります。毎週土日は休み、夏休みも冬休みもある、会社がどんな経営状態でも年2回のボーナスは出る、しかも全国に保養所まである、なのに新入社員の離職が後を絶たないと言います。
なぜでしょうか。
小売・サービス・飲食業なんて土日も関係ないし、日によっては長時間労働だってあるのですから、どうしてぱっと見理想的な職場環境なのになぜ辞めるのか・・・と聞いてみました。そこで聞いた答えを聞いて「なるほどな」と思いました。
離職の大部分の原因が「上司」との価値観やコミュニケーションの不一致、そしてもう一つはこのまま仕事を続けて未来のキャリア(また、会社は大丈夫なのか?)に繋がるのか?という自己疑問に苛まれて離職を決意するそうです。
やっぱり仕事は、達成感と最高のチームだよね!
と再度実感した事案だったのでクライアントでもこの二つを中心にESを上げる方法を検討する日々です。どうしたらチーム力は上がるのか?どうしたらもっと短期間で最高の成功体験を積むことができるのか?を考えています。
あなたは常日頃からこの二つについて考えていますか?
店長や経営幹部だとしたらこのことについて考えていなかったらちょっとやばいですよ。
良きチームと成功体験がクリエイティブを加速させる
私は従業員満足度を向上する上で必要なのは、「余裕」だと思っています。それは日常のコミュニケーションをとってみてもそうです。日常から殺伐とした余裕のない組織だと常に緊迫感もありストレスフルになります。こういう組織はどれだけ給与条件がよくても離職率が高い傾向にあります。(某求人誌に勤める友人調べ)
余裕は笑顔を生み、余裕は学習習慣を作り出します。一呼吸おける余裕はとても大切で、この余裕があるかないかで組織の風土は変わります。
余裕のある組織は余裕ができるまで努力を重ねたという過去の実績がどこの企業にもありました。「今があるのは昔のハードワーク」とよく経営者も言いますが、本当にその通りだと思います。余裕を作るためには限られた時間でハードワークをすることでスキルアップし、より短時間で仕事が終わるようになります。
この短時間で終わらせて生まれた余白こそが「余裕」なのです。あなたが今後クリエイティブ型組織を作る上で最初に乗り越えるべき障害は、「+αでなんでこんなことまでやらないといけないんですか?」の言い訳を排除することです。
どれだけ良い施策だとしても実行に移すのは現場のスタッフです。現場のスタッフが「そんなの時間がないから無理です」と言われてもあなたは強引に押し通すことができますか?おそらく答えはNOだと思います。
だからまずは余裕を創ることから始めることが得策と言えるでしょう。
そして、もう一つ。コミュニケーションですがあなたの組織では一緒に働くメンバー一人一人が店長やSVに気軽に相談できるような良質な人間関係を構築することができていますか?もしできていないのだとしたらあなたの組織の従業員満足度(ES)は低いと言わざるを得ません。
では具体的に何をすれば良いのか?それは、旧来のボスマネを完全に封印することです。
強制から選択へ。
ここ数年クライアント先で必ず伝えることの一つなのですが、「○○しなさい!」と強制してはいけない、「○○してもらってもいい?」と本人に選択権を与えることが大切である、ということです。
実際のところはNOと言う権利はほとんどないのですが、受け止め方が変わります。
強制からは「やらされ感」しか生まれませんが、選択からは「やりたい」と前向きな気持ちが生まれます。
ちょっとした言い方で受け止め方が変わるのがコミュニケーションの特徴です。
私は3Sと呼んでいるのですが、「承認・賞賛・尊重」の3つが大切です。
ぜひこれからのコミュニケーションに役立てて頂けたらと思います。
今日は従業員満足度についてお話しました。次回は良質な関係から生まれる「忠誠心」についてお話します。お楽しみに。
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