アイデア枯渇!本部主導の販売促進に限界が来た
これまでは本部主導の販売促進が定番でした。
とあるメーカーの販売促進企画を展開するために本部がミーティングを重ねて決定した販促案件は店舗にVMDとして送られてきます。
そして、お客様は目立つ売場を見て「じゃあこれにしようかな」と商品が次から次へと売れていきました。
しかし、オンラインショッピングで商品を購入することが一般的になった今、この販売促進手法に翳りが見えてきました。
当社クライアントの大型店でもメーカー主導(中には売場まで作ってくれる)の販売促進を展開するだけでは毎年のことなので顧客が飽きてしまい数字が伸び悩む事態となりました。
なぜ飽きてしまったのか?理由は、選択肢に溢れているからです。
どこでもなんでも買える時代に特色のない売場を作っても顧客に響きません。それこそ毎年同じようなVMDの売場を見ていると「またか」という感覚で立ち止まってさえくれないでしょう。
季節商品であってもこの店で買わなくても急ぎでなければ「ネットで買おうかな」となるし、「また今度でいいかな」と選択肢に溢れているため緊急度も重要度もずいぶんと下がってしまいました。
この状況下でも商品を販売しなければいけません。どうしたらいいのか?
当社クライアントは私の販売促進コンサルティングを受けて最高で昨対比714%を達成しています。
例年取り扱っているものはほぼ同じです。(たまに新作が出るくらい)ラインナップが変わらないのになぜ売上を7倍にすることができたのか。
販売促進のアイデアを顧客と接点を持つ店舗に求めた
実は、私は店舗で働くスタッフ(主任レベル)と一緒に売場を周り、未来のヒット商品を発掘して販売促進企画を立てたり、既存の本部主導の販売促進をただ展開するのではなくアップデート(スタッフのアイデアを盛り込む)して展開をするようにしています。
なぜなら、売れる販売促進の源泉は店内にあるからです。
店舗スタッフは接客を通して会話をしたり、目視で手に取った商品を棚に戻したり、取り扱いのない商品について聞かれたりしています。
これらの情報は今後カメラでAIがデータ蓄積していくでしょうが、今は店舗スタッフしか知りえない情報です。
「もっとこういう商品を販促したらいいのになぁ」
「なんでこの商品ばかりいつも取り上げるんだろう、うちの客層とマッチしてないんだよなぁ」
など、不満は店内で完結してしまい当然ながら情報は本部に届きません。
これが良くない、とてつもなく良くない(笑)
本部と店舗が分断することほどもったいないことはないと私は思っています。
分断するのではなく、店舗の意見を取り入れることが大切だと思います。
ただ闇雲に批判をしてくるスタッフの話は聞かなくていいと思いますが、「うちの客層にはこの販促だと難しいので〇〇してもいいですか?」と代案や付加価値をつけるアイデアを出してきた意見に関しては積極的に採用するべきだではないかと思います。
本部主導はマスマーケット向けであり大衆ニーズが一定のパイがあれば効果的だったのですが、どんどんニーズが分散しているし、マス向けの情報に靡かなくなりました。
ここに気づかないといつまでも空気の読めない飽きられる店づくりになってしまいます。こういう店舗は選ばれなくなり顧客はオンラインで商品を購入しますます店舗の売上は落ちていくことでしょう。
今来店してくださっている大切なお客様になくてはならない店舗で居続けるためにも店舗の声を取り入れて顧客の価値観に合わせた売場作り、販売促進を展開していきましょう。
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