部下をやる気にさせるために店長にしかできないこと
店長研修でよく相談を受けるのが、
という質問です。
と聞き返します。
すると、
と、かえってくれば、
と返答します。
当然、店長は、「えっ?」という困った顔をしますが、私が手伝えることはありません。
店長が「このスタッフは無理」だと思えば「無理」なのです。
なぜなら、スタッフは+でも-でもレッテルを貼られたらその通りになるからです。
マイナスのレッテルを貼ったら店長研修でコミュニケーションスキルを学んだところで何の役にもたちません。
ピグマリオン効果をご存知ですか?
ピグマリオン効果とは?
1964年春、教育現場での実験として、サンフランシスコの小学校で、ハーバード式突発性学習能力予測テストと名づけた普通の知能テストを行ない、学級担任には、今後数ヶ月の間に成績が伸びてくる学習者を割り出すための検査であると説明した。しかし、実際のところ検査には何の意味もなく、実験施行者は、検査の結果と関係なく無作為に選ばれた児童の名簿を学級担任に見せて、この名簿に記載されている児童が、今後数ヶ月の間に成績が伸びる子供達だと伝えた。その後、学級担任は、子供達の成績が向上するという期待を込めて、その子供達を見ていたが、確かに成績が向上していった。報告論文の主張では成績が向上した原因としては、学級担任が子供達に対して、期待のこもった眼差しを向けたこと。さらに、子供達も期待されていることを意識するため、成績が向上していったと主張されている。この詳細がまとめられた報告書は、Rosenthal, R. & Jacobson, L.:”Pygmalion in the classroom”,Holt, Rinehart & Winston 1968として刊行された。
これはマイナス面も同じです。
期待をかけて接すればやる気になるし、期待をかけずに人格否定し続ければ当然やる気にはなりません。
私は店長研修で店長に「どんなスタッフでも必ず良くなれる!」と伝えていますし、実際そうです。
このピグマリオン効果でも立証されていますが、私も店頭コンサルティングでスタッフと話をするときは可能性しかないと思ってコミュニケーションをとるようにしています。
だから、スタッフも
とよく言われます。(店長はどんなコミュニケーションとってるのかな・・・と不安になりますが)
店長が期待をかけて信じれば信じるほど自立と主体性が生まれる
という店長がいますが、この前提(レッテル)を持っている時点で無理でしょ。
こんな風に常に疑われている人に対して信頼を寄せることなんてありえないですよね。
大切なのは信じることです。
仮に失敗しても、一緒に解決すればいい。
前提を変えなければいつまでたっても状況が好転することはありません。
私もクライアント先で店長研修するときも各店舗の売上がわかるので、自信を失っている店長は自分に対してもマイナスなレッテルを貼っているのが話をしていてわかります。
そうすると自然と店頭スタッフにもマイナスのレッテルを貼ってしまいがちになります。
数字は一つの尺度ですが、自己否定しすぎるほどのフィードバックは不要だと思っています。
もちろん自分を厳しく律するのは大切ですが何事も許容できる範囲でのフィードバックにおさめるべきです。
そうでなければ自信を失い意欲がなくなります。
そうなっては店長だけの問題ではなくスタッフに対しても悪影響が出ます。
やる気のないスタッフがいるかどうかよりも、まずは店長自身がやる気になることが重要です。
そして、スタッフに対してマイナスのレッテルを貼らずに期待と信頼を寄せてコミュニケーションをとるようにすること。
そうするだけでスタッフのやる気スイッチは入り高いモチベーションで働いてくれるようになります。
いまあなたの組織がうまくいっていないのだとしたらそれは・・・
自信がないか、スタッフに見切りをつけているか、のどちらかでしょう。
解決の糸口が見つかったら嬉しいです。
詳しくはぜひ私の店長研修を受けてみてください。(企業内でしかやっていないんですけどね・汗)
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