アパレル販売研修で客単価アップの要望が多い理由
アパレル向けの販売研修で最近要望が多いのが「客単価アップ」です。もちろん正当な理由であれば喜んで引き受けるのですがたいていが
「顧客の絶対数が減っているので客単価がを上げて利益率を上げたい」とのこと。
やっぱりね、こういうオファーなんですよ。これだと客単価が上がれば何でも良いみたいに聞こえてますます店頭から顧客がいなくなってしまうことに気づいていません。
販売スキル向上を目的とした販売研修はとてつもなく大切ですが、「動機」が最も重要です。
動機とは「売りつけてでも客単価アップしたい」という動機なのか「顧客満足度を最大化するための客単価アップ」なのか、どちらなのか?ということです。
この時に「客単価を上げたい理由は何ですか?」と聞くようにしています。その理由が「売上上げたい」「利益率を上げたい」の場合だと引き受けることはあまりないです。
仕事をするならお互い気持ちよく仕事をしたいですよね。私は常にクライアントのエンドユーザーである顧客にとって必要な商品やサービスを適切な価格で販売し、さらに顧客が気づいていない購買後リスクや理想以上のライフスタイルを販売員提案で実現するために客単価アップするのであるなら顧客もクライアントもハッピーになるので一緒に仕事がしたいといつも伝えています。
ちょっとまどろっこしい言い方をしたのですがなんとなく雰囲気をつかんで頂きたいと思います。
クライアント主体なのか顧客主体なのか?何を目的に客単価アップするのかを最初に確認します。
販売力強化は販売研修事務局である人事部(総務部)の打ち出し方が重要
販売スキルを向上するための販売研修はアパレルをはじめ色んな企業が実施をしています。
私も同様に講師として年間50回ほど受けています。その際に毎回目的を聞くのには理由があります。それは私自身の仕事のポリシーもあるのですが、きっと参加する販売員の方も気づいているのだと思います。
「売上を上げるためだけの研修ならいいや」
ということに。
本当に現場に役立つ内容、顧客が笑顔になる内容なのか?と見定めているのだと思います。
だから、人事部や総務部の販売研修の案内を出す内容も重要なのです。びっくりするくらい集まりが違いますから。
自社でセミナーをするときはすでに私のコミュニティの参加者なのでストレートに表現してもしっかりと意図を汲み取って頂けるのですが、一般の方には注意が必要です。
言い方一つで「ブラックセミナー」(はじめて使いましたが、意味は伝わってますよね・笑)と思われてしまうと参加率は著しく落ちます。
やっぱり学習するなら自分のためでもあり、店のためでもあり、顧客のためにならないと参加する意味がないとおもっちゃいますよね。
だから販売研修の打ち出し方が重要なのです。
客単価アップの目的とセミナーの打ち出し方をこのように変えたところ参加率が2倍以上になりました。商業施設のセミナーでも過去最高の動員というのもよくあります。
それだけみんな今の店舗運営に不安を感じているし、どうやって目標予算を達成できるのか?を模索しています。しかし、どうしたらいいのかわからないの負のループ。
ぜひ自社・自店の販売研修を実施する際の参考になれば幸いです。私は顧客が欲しいと思っている商品をそのまま売ることを推奨していません。なぜなら買った後に「やっぱりこっちにすればよかった」と思うことも多々あるからです。だからプロの販売員が顧客の気づいていない購買後リスクをヒヤリングしてよりよい商品の提案をすることで自然と客単価は上がります。その分顧客も購買後満足度も高まり「教えてもらえて良かった」と感動に繋がります。
感動を作るメカニズムを熟知しているからこそ「客単価アップ」が必然になるのです。何事も目的が大切です。
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