VMD(レイアウト)はこれから新時代を迎える
VMDはアパレル業ではとてつもなく重要な販促手段。
私は仕事柄別にVMDの専門家ではありません。
しかし、当社クライアントの店舗スタッフのアイデアで売れる売場が次から次へとできあがっていることに日々驚くばかりです。
「すごいな・・・」「この売場超売れそう・・・」
と思うことが増えました。
しかし、スタッフは特段VMD研修を受けているわけではなく、私の研修(販売研修・接客研修)を受けているだけです。(たぶん)
私も専門家ではないので中途半端なことはできないので基本的にフレームワークを用意するくらいに止めています。
しかし、このフレームワークが絶大な効果があることを最近ようやく実感するようになりました。
VMD進化論、VMD2.0とでも言いましょうか。
これまでの既存のVMDはブランディング要素がとても強かったです。
簡単に言えば、「キレイに」並べることが求められたのです。
私の観点はちょっと違います。
正直なところ
「キレイに」なんてどうでもよい、それよりも重要なのは「売れる」こと
VMDの専門家に怒られそうですが・・・(資本がたっぷりあってブランディングが・・・という一部の高級ブランドを除きます)
どうしたら売れる売場を作ることができるのか?
これはとてもシンプルで、「新しい」視点を取り入れることです。
ありきたりなVMDでは残念ながらお客様に気づいてもらえません。
たとえ、気づいてもらったとしても瞬時に「魅力」が伝わらなければ価値がないのと同じです。
VMDの新しい鉄則は、作り手の自己満は評価対象にならない。
売れてこそ価値がある
と私はVMD2.0を定義づけています。
だから、クライアントからVMDの週次連絡がきますが、その際に「で、いくら売れたんですか?坪あたりの売上は?」と聞くようにしています。
そうすることで、創ったことで満足せずに「売れたかどうか」が評価軸になるので自然とPDCAが促されます。
創ったことに満足してしまうとそのまま放置してしまいがちです。
これではダメ。
顧客は一度見たレイアウトに関しては響いたとしても持続性はありません。
すぐに飽きられてしまうので、改善を重ねることが重要です。
私も店長研修やスタッフ研修で話すのですが、まだまだ定着していないのが、ABテストです。
これは最初の1週目はAパターンのレイアウトをします。
翌週はBパターンのレイアウトに変更、3週目はAパターンに戻し、4週目にBパターンに再変更。
もちろん給料日前後だったりとそもそも売れる量も変わりますが、必ず傾向はつかむことができます。
VMDに正解はないトライアンドエラーの数が重要
これはVMDに限ったことではありませんが、正解はないので、何度もやりなおしをすることが大切です。
作ることが目的ではなく、売ることが目的なので、数字の振れ幅(売れた⇔売れない)を知るとVMD成功の確度は確実に高まります。
今後どこの店でも同じレイアウトという金太郎あめ型管理は崩壊し、個店ごとにアレンジが必要になります。
顧客の年齢・性別や趣味・嗜好によっても購買パターンは変わります。
ある当社見込みクライアントの中に金太郎飴のようなオペレーションで繁盛店を作りたいという相談を私の所に持ってきて頂いて、通用するのは一部の業界だけ(コンビニなど)で、これからは個店ごとに商品・販促・VMDを変えていく必要があると話をしたらそんな面倒なことはできない・・・と。それぞれ考え方はあるでしょうが、私は大手も中小もまんべんなく担当してきて描いている未来があります。
それは間違いなく地域に密着したコミュニティ型店舗の量産しか店舗拡大の未来はない、ということ。
もちろんチェーンストアマネジメントそれぞれ考え方があると思うのですが私が連載を書いている業界紙でも同じ未来を描いていることを考えるとそれほど誤差はないと思っています。
たしかに工数も個店ごとだと発生しますが、そこに踏み切ることで得られる未来は輝かしいモノになると信じています。
あなたの店舗でもぜひ実践してみてください!
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