ベテランパートと良い関係を築くその1はこちらです。
まだお読みでない場合は先に読んでからその2をお読みください。
第一回は、店長と対立しやすいベテランパートとの確執を取り除く方法について
第二回は、ベテランパートの指導方法について(今回はココ!)
第三回は、店長とベテランパートと新人が一つの目標に向かうには
ベテランパートの教育方法は褒めて伸ばすが鉄則
叱る、から褒めるへ店長とスタッフとのコミュニケーションの前提は大きくかわりました。
離職率を下げたい!という企業は多いのですが、依然として旧来のコミュニケーションをとっている企業が多いのが現状です。
働かせてあげてる、給料を出してあげてる、とどうしても会社側が強く現場のスタッフが萎縮するような場面を多々見ています。
時代遅れの一言です。これからは自店舗で働いて頂くことに感謝しなければいけないし、選び続けるための努力をしなければいけない、まさに顧客に対してするべきことを自店舗のスタッフにもやるべきである、ということです。
私も色んな企業を担当してきましたが、基本的に褒めて褒めて褒めちぎりながらコミュニケーションをとるようにしています。
なぜなら、人一倍プライドの高いベテランパートは、否定的な意見に強い反発を受けるからです。
もちろん言わなければいけないことは言いますが、基本的に褒めることが前提です。
これも先日元APカンパニーの役員で今はGYOZAMANIA天野さんから教わったことなのですが、
2ストライク1ボール理論・・・これは2つ良いところを褒めて、1つ指摘をすると良い、という話でした。
未上場の段階から参画し、1部上場企業まで成長した会社を作った実績があるからこそ納得の一言です。
私も、何かネガティブなことを伝えるときは必ず、「いつもありがとうございます・・・」と存在を尊重し、承認してから指摘するようにしています。
機嫌が悪くなると店の雰囲気も一気に悪くなるほど影響力があるため、基本的にはニコニコしていられるように関係を維持するのが基本姿勢になります。
そこでベテランパートに新しくしてもらいたいことがあるとします。
どうやって依頼をするのか?
「〇〇さん!新しくこの仕事もお願いね!」
と言ってしまったら最悪です。
「時間ないんで無理です」
と一蹴されて終わりです。
ではどうしたらいいのか?
「〇〇さん!既にキャパ以上の仕事をいつも引き受けてくださり本当にありがとうございます。」
「いえいえそんなことないですよ」
「実は輪をかけてお願いしたい仕事がありまして・・・この新しい仕事は新人ではできないことなので、どうしても〇〇さんにお願いせざるを得ないんです」
「え~、またですか?ちなみにどんな仕事ですか?」
「実は・・・〇〇の仕事なんですよ。」
「ちょっと難しいです・・・」
「そゃそうですよね。すみません、無理言って。ちなみに、どうしたらできそうですか。例えば今やっている仕事の一部を他のパートさんにお願いするっていうのはどうですかね。」
「それなら・・・この仕事をお願いできればと思うんですけど。」
「了解です!それなら私から言っておくので、お願いしてもいいですか?」
「はい、できる範囲でがんばります!」
最後に感謝を添えて話がまとまります。
新しい仕事も進捗を確認しながら褒めちぎる、これに尽きます。
ここで大切なのは無理強いをしないことです。
だから、定期的に新しい仕事のフィードバックをもらうようにしましょう。
無理強いをすると、反発を食らうし、何よりイヤイヤ仕事をされるので、ミスも増えて他責にされ距離が広がります。
このようにコミュニケーションをとることで一度他の仕事を委譲してもらっても新しい仕事に慣れればもともとしていた仕事も再度引き受ける余白が出てくるものです。
やはり、このへんはベテランパートはものすごく高い能力を持っているなといつも感銘を受けています。
ベテランパートは教育の機会を創るとさらに激変する
私がこれまでに良い関係性を築き、仕事を通して新しい仕事による達成感や仕事の仕方を学ぶための教育を受けマンネリ化して守りに入っていたベテランパートが攻めの姿勢(良い意味で)になり、学習意欲も高まりさらなるパフォーマンスの領域に入ると組織は最強になります。
スーパーマーケットの事業再生でベテランパートがこの領域に入ると勝手に売上は10%以上上がる、これは間違いない私の体験から言い切れます。
働くスタッフの意識一つでこんなに売上はあがるし、店に活気が生まれるんだなと痛感しました。
そして、私の販売力向上研修をベテランパートが受けると売上は激増します。
売上達成して潰れる予定だった店も生き返り、お客様からもお褒めの言葉を全パートが受け取れるようになり、モチベーションはさらに向上していきます。
私にはどんなに売上が悪くて、ベテランパートが組織を牛耳っていてもこの未来が見えるからこの仕事は辞められない。
そう実感します。
組織が180度ひっくり返った時の全スタッフの顔色を見ると頑張ってよかったと自分を認めることができます。
今も何件か複雑な案件を抱えていますが、やりきれると確信しています。
人は誰だってよくなりたいと思っているし、誰かの力になりたい!って思っています。
そこを再確認してもらう機会をあらゆる角度で作ることがトレーナー・コンサルタントの役割なのではないかと日々実感しています。
今日の話があなたの会社や店に沢山の笑顔をもたらすことを信じています。
では最終章「その3」の公開を楽しみにしていてください。
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