店舗経営の悩み 店で売る・個人で売る どちらが良いのか?
店舗経営者は、これからの時代どうやって実店舗で販売をしていくのか?(サービスを提供していくのか?)を結構悩んでいるように思います。
あまり個人にファンをつけると個人が独立したり、会社を辞めたらダメージがでかい・・・
かといって指名できずにまんべんなくサービスを受けるとなるとプロとアマの差が激しすぎて離脱率が高くなりそう・・・
できれば個人にファンがつくように店舗運営をしたいけど、効率を考えたら個人よりも組織に顧客がつくようにしたい・・・どうしたらいいのか?
と、もしあなたが悩んでいたら今日の記事はとてつもなく役立つでしょう。私の答えは、「個人にファンをつける」です。
というか、それ以外選択肢はないとさえ思っています。
だって、組織に顧客をつけるというのは顧客視点じゃないですよね。
人手不足だから効率が悪くなる→接客や施術が下手な人が担当せず暇になり、プロの接客や施術ができる人ばかり忙しくなる、これは経営効率は悪くなりますよね。
それでも私は個人にファンがつくように店舗をマネジメントするべきだと思っています。
だって顧客はそれを第一に望んでいるのだから。それこそ指名料を取ったって良いわけです。その指名料をそれこそ個人に分配することで双方がWin-Winになるじゃないですか。
大切なのは、全体最適よりも、顧客のファン化や優秀な人材の流出を防ぐことが大切だと私は思っているし、現にそれでクライアントはうまくいっています。
むしろ私のアドバイスを無視して全体最適を選択した企業は苦戦を強いられています。
事業効率・全体最適・オペレーション効率の言葉がもてはやされたのは「需要>供給」の時代だけ、です。
効率化で稼げるのはいつでも企業側に力があるときだけしか通用しません。しかし、今はどこでもなんでも買えるし、どこでもなんでも受けられる時代です。
店舗経営は事業効率から事業非効率の時代へ
効率化を求める時代から顧客への一手間を惜しまない店舗経営が今後は主流になります。もちろん一部の大企業やオペレーションで稼ぐと決めている企業は別です。
多くの企業は顧客をファン化し、定着させ来店頻度と客単価を高める販売手法に切り替わります。
「何を買うか」ではなく、「どこで買うか」「だれから買うか」の時代
まさに、差別化ではなく独自化の時代が到来したということ
です。
事業効率の時代は「何を買うか」「何を提供するか」が事業の軸になります。しかし、差別化では勝てない時代なので、「どこで」「だれから」という軸を中心に事業展開することが必要になります。
スタッフにファンがつけば「誰」の独自化ができあがるし、多くのスタッフが沢山の顧客に愛されれば店がブランドになり「どこで」が選ばれる理由になります。
個人にファンが付き、いずれ店にファンがつくという構図になります。私はそういう店を沢山つくってきたし、今もなおコミュニティが拡大して繁盛し続けています。
店舗経営で個人にファンがつくのが怖いというのは経営リスクでしかない
いけてない店舗経営者は「スタッフにファンがつくのが怖い、持ち逃げされたらどうしよう」とビクビクしています。
いずれにせよこのタイプの店舗経営者は持ち逃げされますよ。だってそもそも従業員の成功を願っていないのですから。
自分ばかりの姿勢が垣間見られる姿勢は部下はすぐに気づくし幻滅します。だから、スタッフがより気持ちよく働ける環境を作ることを最優先に考えたら本当に顧客に対してスタッフを流動的に配置していいのか?と思いませんか。
もちろん顧客によっては流動的に担当した方が満足度が高い可能性はありますよね。例えば、「○○さんの態度が気に入らない」と思っても担当制だから無理矢理同じ人となったら居心地は悪くなりますよね。だから定期的にアンケートを採ったり、他のスタッフがわざと入ってヒヤリングするというのも大切です。
フォローアップは多少なりとも出てきますが、何より顧客が満足する方法を選択することが重要です。
「スタッフが少なくて担当制はできないし、ファン化されても困る」と言ってる店舗経営者は採用に軒並み苦戦しています。そりゃそうですよね。本当のやりがいって顧客と心と心が通じることなのですからそれが阻害される時点で接客が好きなスタッフからしてみたら譲れない不満に変わる可能性があります。
しかし、スタッフにファンがついて「そういえば○○さんお仕事探されているって言っていましたよね?いまうち募集してるんですよ。本当に最高の職場ですよ」と自ら提案だってするでしょう。自分の会社が好きで誇りを持っていなければ絶対に自社のスタッフになりませんか?なんていう責任のあるフレーズを言うことはできません。
どれだけ求人に力を入れても一度来店をしたことがあるお客様からしてみたら「なんかすごいつまらなそう」という印象を与える可能性だってあるわけです。
もうおわかりですよね。従業員が輝ける環境のもとに採用希望者は集まる、ということです。
個人に顧客が集まるように事業設計しなおして再出発することも視野にいれて自社・自店舗の改革をしていきましょう。
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