店舗内のミーティングをするときに絶対に外してはいけない3つのルール

店舗ミーティングの目的は何か?

毎週定例で行われることが多い店舗ミーティングですが、そもそも何のためにやっているか明確になっていますか?

これまでに250社以上を担当してきてここが抜け落ちて業務の一貫として行われているところが多いです。

業務=創造性がない、と私は表現をしています。毎週ミーティングしているからやっている、という感覚に近いですね。

あなたの店舗はいかがでしょうか。毎回明確な目的を決めてミーティングができていますでしょうか。

また、これは店長研修でよく伝えるのですが、店舗ミーティングは必ず事前準備を各自に依頼をすると良いでしょう。

「○月○日のミーティングは、来週末の店内販促についてミーティングをします。各自どんな売場にするのかプレゼン準備をして臨みましょう」

といったように、具体的に投げかけてミーティングは基本的に「決める」ことに重きを置いて進めることが大切です。

ほぼノープランで臨んで議論をし始めるとまとまらずに持ち越しになることが多いです、もしくは自分の意見を述べるタイプではない人は終始黙っているのでミーティングに参加している意味がありません。

このあたりをしっかりと押さえた上でミーティングを実施するようにしていきましょう。

店舗ミーティングはいつも話す人が同じでは意味がない

店舗内で、

・スタッフ同士がどうしたらもっと良いお店になるのか

・新しい商品が出たらどうやって売るか

・季節イベントはどんな企画をしようか?(これまでと被らない企画)

と言ったテーマを持ったミーティングは各店行っていると思います。(冒頭の通り毎週することが決まっている店舗が多いので業務のように確認するだけのようなミーティングにはなっていないと思います。)

しかし、多くの店でこのミーティングが最適化されていないのも事実です。いつも話す人は同じ、という店がほとんどと言ってもよいのではないでしょうか。

もっと具体的に言うと、聞き役に徹するスタッフ、意見を言わず同調するスタッフ、話し続けるリーダー格のスタッフ、

という構図はどこの店にもあるのではないでしょうか。店舗コンサルティング時でもチームミーティングの際に、話す人が決まっている場合はやり方を大きく変えます。

毎回話す人が同じだと、ミーティング自体の流れがパターン化してしまいます、これではせっかくの他のスタッフの力量が発揮できずもったいないです。(もちろんいきなり控えめなスタッフの意見を言わせるとなるとメンタルに負担をかけずに徐々に慣らしていく必要はあります)

一部の大手企業のように資源が豊富(人材・資金など)であれば話は別ですが、特に中小企業は限られた人数で店を回すし、限られた予算内(基本的にほぼゼロ)で企画をまとめたりするので他の大手企業と比べるとミーティングのアウトプットの制限は多いです。

「それは人が少ないからしんどいね・・・」「予算的にも無理かな・・・」と諦めの声が出ることも多いです。ただし私がミーティングに同席するときは必ず「前提条件」に囚われない思考でアイデアを出していこうよと話をしています。

なぜなら、せっかくのミーティングの場が諦めトークになってしまうからです。どうせ無理だよ・・・と。

確かにお金がかかる施策はできないし、人手不足店舗はなおさら難しいですよね。

それでも限られた条件の中で自分達の工夫次第ではできることがあるのではないか?を検討していただきたいのです。まさに、「どうしたらできるか?」です。

例えばある商品を販売したい!としましょう。これもお金をかけないと販売促進ができない、というわけではありません。ビジネス書を読めばPOPの作り方や売れる商品レイアウトのノウハウ本は沢山あります。

一冊手に取って読んでみるのもいいのではないでしょうか。会社がお金出してくれない、とか諦める言葉を発するよりも考えよう!というのが私からの提案です。

ミーティングルール① 満遍なく意見を引き出す

店長研修で教える店舗ミーティングのやり方はグループメンバーを集めて、円の形になってもらい椅子に座ってもらいます。

やわらかいボールを用意して、私が最初に持ち、「今回のテーマは、ハロウィンの企画作りです。Aさんはこのミーティングまでにどんな企画を検討されましたか?」と、ボールを投げます。

受け取ったAさんは、「そうですね。今回の企画は・・・」

と説明をしていただきます。話終われば「じゃあ次はBさん!」

とAさんはBさんにボールを投げます。「はい、ありがとうございます。私の企画は・・・」

と続けていきます。そして、Bさんが投げた相手(仮にC)に対して私は、

Aさん、Bさんの企画どっちがいいと思いますか?また両者の良いところをとった企画でもいいですよ」

と展開をしていきます。誰も話さない、ということがないように工夫して会議は進めるべきです。

(先ほど説明した通り、いきなり進めると困るスタッフも出てくると思うので、意見のレベル調整は必要です、それこそ「どんな企画?」よりも「この企画についてどう思った?」と聞いてみて「良いと思います」でOKです。徐々にならしましょう)

と、ボールを使って店長がファシリテートできるのであればそのようにしていただくのが一番良いでしょう。

しかし、「私にそんな場を回すようなさんまさんのようなテクニックはありません!」と言う方もいらっしゃるでしょう。

その場合は、指名するのでも良いし、くじ引きでも良いかもしれませんね。いずれにせよ偏らないようにするということが大切です。

しかもこの次のルール②が黄金ルールです。絶対に守らなければいけない・・・それは次の項目でお話しましょう。

ミーティングルール② 「それやって意味あるの?」は言わない

 

上司と部下の関係上厳しく企画をジャッジする必要があるのか知らないが、頭ごなしに企画を否定する店長が多い事が残念だ。「そんなことやって意味あるの?」

このフレーズ多いですね、個人的な体感として。こういうことを言う人っていつも口だけ。できない理由を並べて議題や企画を潰すプロです。自身の感覚がもちろんスタッフよりも優れているのはわかっています。しかし、店は一人で運営しているわけではなくスタッフと一緒に運営しています。

意外とスタッフの言った意見が的を得ていて他のスタッフが賛同しても、「それって現実的?誰が予算を本部に申請するの?準備にどれだけ時間がかかるの?」といきなりコンサル目線で話し始める人もいまし、協力体制を取らずに企画をつぶそうとする店長もいます。

変わるのが嫌(怖い)か、ただ単に面倒くさいのか、のどちらかなのでしょう。

チャレンジするよりも、今のままでいいんじゃないか、というスタンスの店舗運営に顧客は魅了されますか?答えはもちろんNOですよね。

もちろんこの場は私が介入しおさめることが多いのですが、氷山の一角だなと・・・企業とは文化ですから他の店も大いにあり得るといつも実感しています。

あなたの企業・店舗は主体性がありチャレンジを容認する文化になっていますか?

店長が主体だからこそ、どうしても店の企画が店長好みになりがちだし、言われたからやる・・・となるのでパターン化した効果の薄い売場になることが多いです。これは毎度思いますが本当にもったいないなと。

結局店長の思考内おさまるような過去の延長線の企画や、バラエティーに乏しい企画(似たような企画)となり、顧客の反応は悪くなる一方。それで結局「何をしても無駄」という空気がさらに店舗内に立ちこめるという悪循環に繋がることが多いです。

ミーティングルール③ 頷きながら話を聞く

店舗によっては、人の話を聞く姿勢が未熟なスタッフもいます。ずっと下向いていたり、他のスタッフが話している時も相槌もない、特に朝の時間帯だと眠そうな顔をして人の話を無表情で聞いていることがありますよね。

これでは発表している他のスタッフは辛くなるし、話すことにモチベーションが湧いてきません。次第にミーティングに参加するのも苦痛になるでしょう。

ではこの反応が薄い悪環境を変えるにはどうしたらいいのか?それは、傾聴姿勢を学ぶことです。

傾聴とは

「積極的傾聴(Active Listening)」は、米国の心理学者でカウンセリングの大家であるカール・ロジャーズ(Carl Rogers)によって提唱されました。ロジャーズは、自らがカウンセリングを行った多くの事例(クライエント)を分析し、カウンセリングが有効であった事例に共通していた、聴く側の3要素として「共感的理解」、「無条件の肯定的関心」、「自己一致」をあげ、これらの人間尊重の態度に基づくカウンセリングを提唱しました。
ロジャーズの3原則
1.共感的理解 (empathy, empathic understanding)
相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする。

2.無条件の肯定的関心 (unconditional positive regard)
相手の話を善悪の評価、好き嫌いの評価を入れずに聴く。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持って聴く。そのことによって、話し手は安心して話ができる。

3.自己一致 (congruence)
聴き手が相手に対しても、自分に対しても真摯な態度で、話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、真意を確認する。分からないことをそのままにしておくことは、自己一致に反する。

引用元:心の耳 https://kokoro.mhlw.go.jp/listen/listen001/

これがとても大切。私は仕事柄、講演活動や研修講師をしているので無表情で話を聞かれてしまうとメンタルに響きます・笑 もちろん飽きさせないように話を進める努力はするのですが。

これは接客でも同様です。お客様の要望に応えるためにもしっかりとお客様の声に耳を傾けますよね。接客もチームコミュニケーションも同じです。

相手の顔を見て頷きながら話を聞くようにしましょう。

以上です。ぜひ3つのルールを守りながらチームミーティングに役立ててください。

そうすることで今よりもミーティングの価値が高まるし、チーム内の人間関係も良好になります。お互いが尊重し合い、一緒によい店を作るパートナーとして捉えて、

個々の意見を店長は引き出し、寄り添い支援してください。スタッフは自分のことをもっとわかってもらいたいし、見てもらいたいと思っています。

例え遠慮しているように見えてもみんな自分の意見を持っているものです。引き出し支援する縁の下の力持ち型店長へと成長していきましょう。

そして、最後に「それは無理」と思う企画が挙がってきたら「もしできるとしたら?」と積極的に議論を活発させるように導いてください。

この言葉は次第に組織内に「期待」を作り始めます。最初から諦めるのではなく「できるとしたら?」と思考を巡らせることで素晴らしいアイデアに繋がることも沢山あると思います。

 

今日の学びであなたがするべきこと

・話す人、聞く人が固定化しないように店長は満遍なく意見を引き出す
・スタッフの出した意見をすぐに否定しない
・傾聴姿勢でお互いの意見を聞き合う文化を構築すること

 

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