店長育成を実施するにうってつけの業界は成熟産業
業界自体が成熟していて商品や価格、立地での差別化が図りにくい業界は、人材育成に力を入れることが大切です。
中でも店長育成がカギを握ります。
私のクライアント先でも携帯電話・エステサロン・歯医者・ホームセンターなど、店舗数では需要よりも供給の多い成熟市場でも売上を上げ続けています。
一番の理由は、顧客をワクワクさせるだけのアイデアを持ち合わせていることです。
アイデアがなければ、旧来の売り方に頼らざるを得ません。
しかし、今年の百貨店の福袋が不調に終わったのと同じでもう飽きられているのです。
顧客をワクワクさせるアイデアがなければ売上は落ち込むし、来店頻度も低下し顧客の離脱も増えます。
新規顧客が減り、既存顧客の離脱が増えたらどうなるか。
当然潰れますよね。
だから、新規顧客を増やすアイデアと既存顧客に飽きられないための戦略が重要なのです。
私はこのアイデアを現場のスタッフ・店長で生み出すべきだとクライアント上層部に主張しています。
なぜなら、もう鉛筆舐めて戦略を練る時代ではないからです。
今までは一つのビジネスモデルで十分飯を食うことができました。
しかし、今は一つのビジネスモデルでは飯を食うことができません。
ネット企業のように新サービスをリリース・アップデートの高速PDCAが実店舗を持つ企業にも必要なのではないかと思うのです。
若年層はネット企業に依存し、店頭を煩わしいものと認識しています。
特にアパレル企業は。
企業の舵取りは金太郎飴みたいに高品質な商品やサービスを全店舗に供給することでしたが、今は個店ごとにアレンジを加えて地域で愛される店作りをしていく必要があります。
店長育成の目的である店長に求められる役割とは?
店長の仕事内容で外せないことが3つあります。
良い店長になる(良い店長を量産する)ためにも肝に銘じてくださいね。
1)目標達成する(接客スキル)
一番は予算を達成することです。
ここで重要なのは接客スキルを向上させるためのトレーニングを自店舗で実施することです。
もちろん私をはじめとした外部接客・販売研修講師に依頼をするのが得策であることは言っておきます・笑 (餅屋は餅屋です)
店内スタッフ(販売員)のモチベーションを上げて、自学自習の習慣を身につけるようにコミュニケーションを重ねていきましょう。
接客スキルは業態によって異なりますが接客プロセスを分解すれば何をすればいいのかがわかるので一度分解してみることをおすすめします。
私が店長育成・販売員教育で伝えているのは入店から退店までをプロセス分けして顧客にストレスを与えないためのトレーニングを設計するよう指導しています。
ぜひあなたもやってみてください!
2)従業員満足度を向上する(コミュニケーション)
二つ目は、従業員の離職率を下げることです。
離職率の高い組織は従業員満足度が間違いなく低いです。
離職率を下げるためには店長のコミュニケーションスキルが求められます。
以前コラムでも書きましたが、店舗スタッフ(販売員)は店長次第でモチベーションが上下します。
そのモチベーション上下の理由のほとんどがコミュニケーションから発生しています。
店長がコミュニケーションスキルを開発し、働くスタッフ(販売員)のモチベーションが上がるコミュニケーションをとれるようにすることが重要です。
新刊にもこのへんのことはすべて書いているので、スタッフのモチベーションを上げるにはどうしたらいいかで悩んでいたらぜひ本書をお読みください。
3)トラブル・ミスを減らす(オペレーション)
人員が不足している状態でどこの店も回さなければいけないのが今の業界事情。
トラブルやミスが起こると上層部の時間が奪われます。
無駄なミスやトラブルを防ぐためのリスクヘッジ能力も店長として欠かせません。
人数が少ないからこそミスを減らす、といういっけん矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、少数精鋭の概念で運営スタイルを確立すること大切です。
成熟市場は商品やサービスだけでは市場拡大にはならない(iPhoneみたいな革命商品は別)ので、今ある資源を有効活用することです。
人モノ金で言えば、間違いなく売上増大を作れるのは人です。
人材教育に投資をして既存の産業を拡大していきましょう。
店長とスタッフ(販売員)が高いレベルのスキルを身につけたら顧客を魅了し続けるアイデアを本部が提示(社長が提示)しなくても良くなります。
地域に合わせた顧客向けのアイデアが量産される好循環が生まれます。
今年こそ店長研修・販売員研修・販売研修を実施して売上増大をはかっていきましょう。
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