店長研修のカリキュラムの一部である「課題」の出し方
「店長研修をして課題を出すとみんないやがるんですよ」
と自社でもともと店長研修を実施していた研修講師から相談を受けました。
「うん、気持ちはよくわかります。」
私も独立してから5年くらいはこの反発にかなり参っていました。
店長研修の役割の一つに、考え方が変わるキッカケや、日々の行動・思考習慣の納得を作るという側面があります。
例えばいきなり「月3冊ビジネス書を読みなさい!」と言われても反発しか起こらないですよね。
これは読むべき理由がないから、です。
しかし、私の店長研修を受けた受講生の多くは毎月書籍を読み続けいます。
理由は読むべき理由がわかっているから、です。
これは店長研修に留まらず教育に関わる全員が知っておくべきことでもあります。
部下やスタッフに新しい考え方や習慣を植え付けたい時は、「やるべきこと」の正論を語るのではなく、常に「WHY(なぜ)」を考えさせることが重要です。
「なぜビジネス書を読む必要があるのか?」「なぜ毎月読み続ける必要があるのか?」
私は店長研修でもこの「なぜ」の説明に多くの時間を割くようにしています。
人は手法では動かない。理由で動く ー成田直人ー
と勝手に名言風にしていますが、この考え方はとてつもなく大切だと個人的には思っています。
店長研修で理由を理解した次はコミットさせる
店長研修の課題の理由を理解できたら次は「できない理由の排除」すなわち、コミットメントを作る方法を検討します。
私はこの時に必ず話すことがあります。
それは最近ツイートしたのでここでも転載します。
時間が足りないっていう人のほとんどは、取り掛かるまでに相当時間浪費してる可能性大。ゾーン(集中状態)に入るのに時間かかるし集中する時間が短い。ただ、時間が過ぎていく。
— 成田直人(店舗経営2.0)/Naoto Narita (@naritanaoto) 2018年5月27日
例えば本が読める時間があるなら読みたい・・・という人がほとんどです。
「おいおいおいそんなに時間ないのか??」と思うのですが実際の中身はかなりずさんであることがほとんどです。
なぜなら、やろうとすればやれない人なんて一部の人以外あり得ないからです。
例えば今から本を読もうと思っても苦手意識があれば当然気分が乗るまで違うことをやるでしょう。
ネットサーフィンしたりYouTubeで動画見たり。それこそ学生時代に試験勉強しなければいけないのになぜか身の回りの整理整頓したりして勉強した気になるじゃないですか。
結果的に悪い点とっても「部活で忙しくて勉強している時間がない」と言っているのと同じです。
はっきり言いますが、「時間あるから。」「めちゃくちゃあるから」といつも店長研修でも伝えています。
つまりここで反論する、ということは「理由」が腹落ちしていないことが理由になります。
腹落ちしていれば「やりきります」の一言で片付くんだから。
理由とコミットメントを引き出すやりとりで最後は「やりきります」になりスタートします。
もちろん途中で文句言い出したりとか続かない理由を並べたりするのですが、やることは同じです。
店長研修で「なぜ」を理解させるために私が伝えていること
これからの時代は「同じことを続ける」ことが衰退に繋がります。
これはどこで働いても同じ。仕事の難易度は確実に上がってきています。
今まではそこまで頑張らなくても飯食えたし、勉強しなくて言われたことに従っていればある程度稼げました。
しかし、AIや外国人就労者の増加により仕事に求められる難易度は確実に上がってきています。
当然店舗に求められることも難易度が上がります。
今までは欲しい商品を低価格で売っていれば過去最高売上を更新していましたが、今はインターネットにお株を奪われ同じ手法は通用しなくなっています。
店舗の存在理由も付加価値を追求しなければ生き残ることが難しい時代です。
自分自身がアップデートしなければ店もアップデートしない。
つまり何もしないというのは衰退し続けていることを意味します。
今は飯が食えても5年後どうですか?
もし、5年後隣の従業員が外国人で4カ国語ペラペラでめちゃくちゃモチベーションが高かったらどうですか?
自分の人生のためにも一緒に働く仲間のためにも、会社や顧客のためにも能力を高め続けることって大切じゃありませんか?
高め続けることはすなわち「付加価値」を提供し続けることに繋がります。
せっかく買うなら「あなたから買いたい」という顧客で溢れる毎日ほど幸せな人生はありません。
一緒にこの幸せな働き方を手に入れるためにも努力してみませんか?
あなたの答えはYES?それともNO??
と、問いかけることで理由の理解に繋がります。
ぜひ実践してみてください。従業員の成長が加速されることを願っています!
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