離職率が高い店舗の特徴は給与と休暇数だけではない
離職率が高い店舗の特徴は、内部充実(従業員満足度)が図れていない点にあります。このことに気づいていない店舗経営者が多いですね。
他の業界と比べて遅れているというか、低賃金でオペレーション回して利益を出そうという発想がもう時代遅れ感があります。
結果しわ寄せはすべて従業員に行き、従業員満足度は低下し、働く人の欲求がますます満たされない環境にあると言えます。
売上を上げなければ当然店は潰れてしまうのですが、スタッフを確保できなければかつての大手牛丼チェーンのように人材不足で閉店に追い込まれるリスクもあります。
今飲食店やアパレルでは特にこの傾向が強いように感じています。
とにかく販売員、店員が集まらない・・・という悩みを持った経営者は多々います。
すると経営者の多くは
「人材不足の理由を給与や休暇数、就業時間が理由なのではないか」
確かにその側面はありますよね。でもはっきり言いますが、「あたり前のことだから」。労働に対しての給与が低いことも休暇を重んじる現代にまったくそぐわないわけです。中には店頭スタッフの人時生産性が低いから仕方が無いという意見もあります。これは確かにその通り!という側面もあります。なぜならこれまで店頭スタッフはオペレーションを担っていたし低賃金でも多くの人の働く場所として提供できていたのですべてを否定するつもりはありません。
しかし、今の諸条件は時代に合っていない、つまり仕事の質を変えて給料を上げるべきだと私は言いたいのです。
と、熱くなってきましたが、視点を変えて話をします。
私のクライアントを見てもコンサル当初は人材不足で社員に過重負荷がかかっており、希望通り休めないことが不満になっています。
人が足りない→社員に過重負荷→退職→人材不足→新規採用コスト高→新入社員→過重負荷→退職
の悪循環から抜けられなくなります。
今は、どの業界や会社もキツい、ツラいと印象がついてしまっていますが、単純に社員に過重がかかっているからなのです。
この悪循環を断ち切るには、今のパターンを中断する必要があります。
例えば、
・新入社員には残業を3か月間一切させない
・アルバイトに最低週3日以上と強要しない
・自社採用にこだわらない
・既存の採用広告に依存しない
など。
今までと同じやり方では何も今後変わらないので、変化をつけることが大切です。
ちょうど記事を書いている最中にニュースピックスの記事を見たのでついでにシェアします。
離職率が高い原因は人間関係にも起因する
そして、もう一つ大切な離職率が高くなる理由について紹介します。
ここからは制度を組み立てればOKというわけでもない上、私のコラムでも様々な角度から取り上げている事案なのでぜひ一緒に勉強しましょう。
それは人間関係です。特に店長と信頼関係と人間関係が築けないと長期勤務する可能性は皆無と言っても良いほど離職の理由に繋がります。
売上を上げなければいけないプレッシャーと人のことを構う余裕がないことで厳しくあたってしまう店長は少なくありません。
もちろんわざとしているわけではなく単純に余裕がないだけなのですが、スタッフからすると嫌われているという誤解に繋がり離職に繋がります。
特に今はインターネットにどの業界も攻め込まれており、昨対比を超えることができない店舗が多いです。
そのため本部側から昨対比100%必達の指令が来て、しかも売れない毎日にストレスフルでやりきれない店長の矛先が販売員やスタッフへと向かうのです。
「カリカリしてもいいことないよ」とよく店長に言っていますね・笑
うまくいかないとき店長は「私ばかり頑張って、アルバイトなんて全然仕事してくれないんですよ」
と恨み節をよくボヤくので、「そんなこと言っていたらみんな辞めちゃいますよ。」
と厳しく伝えるようにしています。
いつでもどんな時でも一緒に働いてくれていることに感謝する姿勢は店長として忘れてはいけません。
すべてはスタッフに感謝し、尊重・承認する関係構築から始まります。
離職率を改善するためにあなたが今すぐやるべきこと
それは、行動を変えることです。
先に挙げたように同じ取り組みをしていれば状況は徐々に悪くなるだけです。
そして、今日は特別に奥義を紹介しましょう。
それは・・・スタッフ全員と個別面談をして、「どんな店で働きたい?」と、聞いてみてください。
理由は、この質問の回答の反対があなたの店の現状、あなたの店の現況はこの理想の逆だからです。
現状が理想通りの店だったらどんな店で働きたい?と聞かれたら、「今の店が一番です」と答えるはずです。
理想を描くプロセスは、一度頭の中では現状の不満をイメージしてから逆の理想をイメージします。
早速面談して理想の店像を聞き出してみてください。
あなたがやるべきことが明確になるはずです。
今日の学びであなたがやるべきこと
・今までの慣習や習慣を疑い行動を変える
・人間関係を見直す
・「どんな店で働きたい?」と聞いてみる
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