アパレル販売員研修で見えた本部と現場の危機感の差
おかげさまで多くのアパレル企業様から販売員研修の機会を頂くのですが、危機感に大きな差があるなという実感があります。
とはいえ決してすべてを悲観して言っているわけではありません。なぜなら、販売員の中には今の環境を理解している人がいるからです。
そもそもこの危機感の差がなぜうまれるのかというと、本部と店舗で情報差があります。
もちろん誰でもネット社会で情報が爆発しているため誰でも情報にアクセスすることができます。
収集している情報に差がある、ということです。
店頭で働くアパレル販売員は決してサボっているわけではありません。むしろ多くのアパレル販売員は勉強熱心です。
販売員研修の休憩中も様々な分野にアクセスして販売員同士で会話をしています。
スマホが誕生したことで販売員とモデルの距離が断然近づいただろうし、ファッションセンスも情報収集次第ではいくらでも磨くことができます。
一昔前は雑誌を大量に買い込まなければいけなかったのが無料でほとんどの情報にアクセスできる時代だからこそネットサーフィン(ひまつぶし)のレベルは確実に上がっていると私は若手販売員と話をしていて実感しています。
では何の危機感に大きな差が生まれてきているのか?
それは企業存続の危機感です。
理由は、販売員は今まで企業に属しながら情報発信をし、会社のブランドとして働いていました。
しかし今個人の発信ツールが増えたため販売員でありながらすでに小さな経済圏ができるほどのファンで溢れている人も増えてきています。
会社のための情報発信や情報収集から個人のための情報発信や情報収集になっている、ということです。
危機感は販売員個人に対してはあっても会社に対してはない、というのが最近の販売員ヒヤリングでわかったことです。
正直、時代は変わったな・・・と。
これからは個人ブランドの時代だからこそ、会社に従わせるということがますます難しくなります。
むしろ販売員の力や影響力(インフルエンサー)を借りながらブランド力を向上するというSNSが発展する前では考えれなかった(一部のモデルのみ)ことが今目の前で起こりつつあります。
当社の販売員向け研修でもSNSを活用した販売戦略について相談を受けることが増えました。まさに現場の販売員からのリクエストだそうです。
今日は販売員研修が必須の理由についてなので、SNSについてはこれ以上触れませんが、今後ますます販売員向けのトレーニングが必須となります。
販売員研修で伝える”販売員が顧客化を進めるためには一環した販売力向上が必要”のワケ
実店舗の売上を上げ続けるためには販売員一人一人がSNSを活用したファン化というのは良い流れであることを示しています。
なぜなら、今後実店舗は「コミュニティ化」が必要だからです。
SNSきっかけで来店をしてもらうことが今後増えるのですが、店内での接客を通して、SNSの期待以上の接客をする必要があります。
例えSNSで肯定的な印象を残したとしても店頭接客がずさんではせっかくの接客が台無しになります。
だからこそ、店頭の接客もきっちりと高いレベル(SNSのイメージ以上)を維持することが重要なのです。
接客販売スキルを向上するための販売員研修はブランドイメージを維持もしくは向上するために行うと考えるとわかりやすいかもしれませんね。
今まではCMや雑誌でのイメージを構築してブランド力を保っていましたが、ますます現場主義にブランドは移行します。
来店する一人一人のお客様が販売員のファンになる、もしくは個人のファンが来店をする、相互関係を維持しながら最終的には「ブランド」に顧客を紐付けることが必須であると思っています。
これまで以上に現場主義が求められているからこそ販売員研修を積極的に導入しブランド力を向上していきましょう。
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