CSはもう古い!顧客満足から顧客感動(CE)の時代が到来
欲しい商品を売るだけなら店はいらない、と言われるとドキッとする店多いのではありませんか。私はこの10年間で5000店舗以上トレーニングをしてきて、日々現場での顧客の購買行動をつぶさに見てきました。(CEとは Customer Excitemetの略称)
店頭に来て、数分もしたらすぐに店を出てしまい、手元にはメモのようなものを持つお客様、しきりに携帯電話で操作をしながら価格と型番をチェックするお客様など。お客様がお目当ての商品を見に来ていて、その商品を右から左に売ろうとしている店はこれからの時代確実につぶれていきます。
理由は、店頭はショールーム化しているからです。
店頭販売から店頭試着に変わったことに対して店長や店舗経営者は憤っています。気持ちはわかりますが、その程度の価値しか提供できていないことを恥ずべきだと見込みの企業には伝えるようにしています。そんな生やさしいアドバイスして責任とれないから言いたいことは最初にはっきりと言います。
欲しい商品を購入することで顧客満足度(CS)は満足になります。中には自分の意思で購入したため失敗し不満になることもあるでしょう。しかし、この不満は顧客本人の原因ではなく、顧客は店側の責任にするから大変です。もちろん直接「この商品思ったのと違う・・・」なんてことは言いませんが、二度と店に来店をしない、というサイレントクレームで終わるのです。言ってくれればまだ良いのですが、言葉にしないことで改善のしようがないのです。
だからこそ今後は店員がいる価値、販売員がいる必要性をしっかりと考えて店舗運営をしていく必要があります。私は客単価を上げることが欲しい商品を右から左に売る店舗運営に終止符を打つと確信しているし、信じて企業研修・コンサルティングをしています。
ぜひこちらの本を読んでください。
客単価を上げれば上げるほど顧客満足度は上がります。
顧客満足度=客単価
いやいやいや!と客単価を上げることが顧客満足度を上げることに繋がることを体感したことない方は「???」と思うかもしれませんが、疑問に感じたら黙って本書を読んでみてください。確実に考え方が180度変わります。
顧客感動できない店は下見・体験専用になっている
ネットで購入した方が安いから店舗では購入しない・・・という声が日に日に増えています。こんな悔しいことはないでしょう。
ネットショッピングは店舗を持たずに低価格で商品を販売する、実店舗は家賃光熱費を払って高価格で商品を販売する、ゆえに顧客は、店頭で試着をして、ネットで決済をする、という購買行動に成すすべなく、まだITリテラシーに低い高齢層をターゲットにしている一部の百貨店だけがなんとか儲けているという現状があります。
では、店頭は成す術がないのか?もちろん答えはNOです。このまま指をくわえていたら確実に潰れますよ。
私も店内で堂々とメモを取るお客様の接客をして、商品購買をしまくっていますし、携帯で最安値を確認しているお客様の接客もします。
顧客に積極的に関わり店舗で購入する価値を体感してもらわないと顧客はどんどん家からでなくなります。
と、それらしいことを私もコラムで書いていますが、さすがに・・・水は2リットル×9本は毎月配送してもらっています。
日常のルーティーンは基本的にAmazonの定期配送を使っています。
欲しい商品を購入するのであれば店で購入する手間よりも家まで持ってきてくれる、しかも安いとしたら店舗は勝ち目がないのもわかります。
だからこそ、付加価値をつけることが大切なのです。付加価値・付加価値・付加価値!!と念仏のように毎日唱えることが大切です。それくらい自社・自店舗で購入する価値を創ることができなければこれからの店舗経営はますます厳しくなることでしょう。
では具体的に、どうしたら店舗で購入する価値を提供することができるのか?ヒントは・・・想定外(感動)の結果を作り上げることです。
顧客感動に導くための”リアルタイムアドバイス”
やはり店頭の価値と言えば、プロの話をその場で聴ける販売員の存在でしょう。私も先日有楽町に仕事で訪れたついで、
久しぶりにビックカメラの単品オーディオコーナーに行きました。(もう自宅のセットは売却してしまったため、名残惜しく・・・)そして、かつて使っていたよりもワンランクアップのアンプと、CDプレーヤーとスピーカーをセットしていただき、15分ほど聞いていました。(鳥肌モノでした)
そして、店員さんが色々と教えてくれたのです。いや~欲しいな~と。「フラッと立ち寄っただけ=ニーズゼロ」この状態から「またフルセット組みたいな~=潜在ニーズの顕在化」これがセールスなのです。
そして、さらに私は仕事柄店員さんに聞いてみました。
「お話していたら思わずほしくなってしまいました!」と話しかけたら、「ありがとうございます!音が良いですからね。私は何も」
「いやいや、もともと全くほしくなかったんですよ。でも、話をしていたらどんどん引き込まれてしまいました」「そういって頂けると嬉しいです。私もお客様と同じで純粋に音楽が好きなんですよ」
やられた・・・
ポイント① 純粋に商品が大好き!
ポイント② 私が、ではなく、私も、という表現がプロ
「でも、知識をひけらかして「そんなことも知らないの?」みたいな態度取る人多いじゃないですか。特に専門品だと」
「たまにお客様を怒らせてしまうスタッフもおりますね。う~ん、私は特に意識していないんですよね。」
「なんか、こう全然無理強いされないじゃないですか。」
「ポイント優遇期間もありますが、何より10年以上使う品ですからね。ちゃんと納得しないとだめですよね。納得させるのではなく、納得していただくことが大切かと思います」
「今の金言ですね」 一同爆笑・笑
ポイント③納得させるのではなく、納得していただく
と走り書きですが、3つのポイントがありましたよね。いつも研修では潜在ニーズを引き出すための効果的な質問力を高める方法についてレクチャーすることが多いのですが、こうして純粋にオーディオが好きで顧客目線で話を進める(専門用語ゼロ)ことで欲しい気持ちを育むことができることを再確認させてくれました。
職業病なので、根掘り葉掘り聞いてしまいましたが、とても勉強になりました。
何より商品を愛しているがゆえ、専門家レベルの知識が身についたようです。さらに、お客様がもし自分だとしたら納得して買いたい、という消費者ニーズ・心理を完璧に抑えたトークは音楽のように心地よかったのが印象に残っています。こういった接客マインド(土台)をもとに、潜在ニーズを引き出す接客トークがあるのです。
即座に知らないことを教えてくれる、それもこっちが聞きたいことを上手に引き出してくれるのです。私はノープランで行ったのもありますが、専門品なので、何がわからないのかもわからない状態でした。
しかし、プロは何がわからないのかもわかっています。だから、質問をして上手に誘導してくれるのです。情報が整理されることで、色々と気づかせてもらうことができました。
これです、これ。「あっ!」(想定外)というお客様のリアクションこそが店頭の価値なのです。
顧客感動(CE)は、想定外をつくったもの勝ち!
気づいていないことに気づかせる、店頭でこれができない店は一部の地方を除いて、ほとんど”潰れる”もう一度言おう。ほとんど潰れる。
※注釈にしちゃうくらい強調します。
付加価値(潜在ニーズ)を引き出せないと生き残れない、厳しい時代になりました。一昔前は商品を並べていただけで売れていて生活できたのに、と思ってしまいますよね。
逆を言えば、今からきっちりと付加価値をつけた店運営ができれば間違いなく繁盛します。
では、まずどんなスキルを身につける必要があるのか?それは、間違いなく商品知識です。先ほどの専門品に限らず、商品知識は店頭で働く人全員に必要なスキルの一つです。
知識がなければ太刀打ちできません。今はお客様の方が調べている、なんていうこともざらですよね。だから、高度の知識を身につけている、というのが最重要です。
「お客様の方が詳しくて色々と教わることも多いです」って苦笑いする販売員いるけど、二流だからね。
商品知識の重要性はセールス全体のプロセスにおいても欠かせない理由があります。それは、どれだけ高い質問力をもってニーズを引き出しても裏付けする専門知識がなければ意味がありません。
まずは全スタッフが高い知識を身につけられるようにサポートをしていきましょう。
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