店長研修で大切にしている”スタッフ育成力”の開発
店長の人材育成に力を入れる理由は、シンプルに会社の未来に繋がるからです。
それもライバルが多すぎる現代では店を開ければお客様がきてくれるほど甘くありません。
店舗経営の難易度は間違いなく高まりました。
商品やサービスに力を入れるのは当たり前なのですが、模倣されやすくプロダクトライフサイクルも年々短くなっています。
来店してくださったお客様を優秀なスタッフが接客するというのが今後の差別化要因の一つと私は読んでいます。
なぜならスタッフはコピーできないからです。
店長研修を毎年100本以上担当してわかったのですが、商品も店舗もそのままでも人材育成に特化して過去最高の売上・利益を出すことができている企業がたくさんあります。
多くの店舗経営者は「ライバル企業よりももっと売れる商品を!」「ライバル企業よりも好立地で駐車場完備!」と仕組みやビジネスモデルを一生懸命改善しようとします。
当たり前の話ですが、めちゃくちゃ重要です。
ただ、抜けてしまっているのが、「人材(店長)育成」なんですよね。時間もかかるし、費用対効果が見えにくいというのが原因です。
しかし、当社クライアントを見てみるとどの企業も成長をしているし、売上利益も伸び続けています。
商品や立地、店舗の広さや駐車場の有無も大切ですが、同じくらい「誰」が商品やサービスを提供するのか?も大切です。
どれだけ良い商品やサービスを扱っていても提供する人が微妙であれば最適化されません。
先日もある釣具店に足を運び初心者の海釣りセットを購入しました。
正直ひどいサービスで、二度といかない!と思ったほどだったのですが・・・、翌朝一緒に釣りをした仲間も同じ店で買っていて、接客が最悪だったと言っていました。「やっぱり・・・」と何がひどかったのかを語り合いながら釣りをしたのですが、もういかないです。
ナショナルチェーンなので商品も立地面も申し分ないのですが、二度といかないですね。
こうしてお客様を知らないうちに失っているわけです。せっかく新たに釣りを好きになる人がきたら全力で接客するのが商売人ですよね。このマインドも醸成されていない店舗で残念でした。
では全店舗がひどい!というわけではなく一部の店舗だと思います。
しかし、今はオンライン上のクチコミサイトでボロクソなレビューを書かれるリスクもあるわけです。
案の定今見てみたら口コミはよくないですね(笑)
店長研修を導入する企業が今後生き残るワケ
店長研修をする企業の中には「えっ若い!?」と私が驚くほど若年齢の店長集団がいることがあります。
それこそ新卒で入ってすぐに店舗責任者に就任するというシチュエーションです。(どう考えても無理があります)
新卒・既卒をせっかく一人100万円以上かけて採用したのに1年でほぼすべての社員がやめていく、という悲惨な状況の中問い合わせをいただき相談に乗りました。私も話をさいごまで聞いて「どうですか?」と聞かれたから即答しましたね、「僕もやめますよ」と。
大した研修や店長としての心構えを学ぶ機会もなくほぼノー研修(やってるかもしれませんが、ほぼ効果がない)で現場でいきなり責任者になるわけですから。
既存スタッフとの関係性もどうしたら構築できるのか?もわからない・・・
なんなら派閥みたいなのを作られていて全然話をきいてもらえない・・・
と悩むことしかないでしょう。
既存店舗だけではなく新店舗でもどうように現場はパニックになることが多いです。
悩むことストレスに感じることが多ければ当然ながら離職率は高まります。
企業は成長しなければいけないとこの資本主義社会では当たり前のように言われているので否定をするつもりはありませんが、果たして入社早々に店長をさせるような名ばかりの急成長に意味があるでしょうか。
そもそも論の話になるのですが、店舗を出したら正社員を店長として当てて商圏内でアルバイト・パートの採用をしますよね。これが現状のほぼすべての店舗ビジネスの人材フローになっていると思います。(この流れもコロナでずいぶんかわったのではないかなと思っています)
新店舗をオープンする時は何もかもが不安に包まれるものです。
オープニングで集まるアルバイト・パートは不安いっぱいです。なぜならどんな仕事をするのかイメージがつかないからです。最近はインスタやツイッターで公式アカウントをフォローしていてお客様の喜ぶ姿を写真や文章、動画で目にする機会は増えても働いている人の姿はなかなか目にすることができません。当然ながら不安になりますよね。事前に視覚情報がないと不安が強くなるのが今の若いスタッフの特徴ですね。(このへんは事前にYOUTUBEなどで仕事の全体フローを視聴してもらうといいかもしれません)
せっかく会社としても社運をかけて新エリアに参入したにもかかわらず(もしくは商業施設に参入して地域の住人には初めてのお披露目店舗)、新任の店長が新人のまま就任するとどうなるのか・・・?ってゾッとするのですが、こういうケースは少なくありません。
企業成長のために店舗を増やさなければいけないことを仮に私が理解したとしても新人店長がしっかりと自信を積み上げられる環境は用意するべきだと思います。
店長研修を導入することで、離職率が下がり1年で自信がつけることができます。(15年研修講師をしているので自信があります)
人材の流動性が比較的高い業界だから経営陣も「人が辞めるのは仕方がない」と思う面もあるでしょう。でもこの現象は今までのようなダメージでは済まなくなります。
なぜなら、SNSでの悪口が広まりやすいからです。試しに「携帯ショップ店長」のアカウントで調べてみてください。正直私の携帯ショップクライアントは皆成長意欲も高く経営者も優秀なので一人もこんな愚痴アカウントを開設している人はいないと思いますが、実際にこういう人たちがいるわけです。まだ会社名を出していないだけマシで、同業の店長同士でフォローしあっているので双方はどの会社なのかわかっているでしょう。
こうなると同業からの転職も減ります。相対的にネガティブな情報が外に出ると採用難に陥りやすいので、人材教育を通して個人の自信を失わない環境は作っていくことが大切です。
ネガティブな理由で離職をするとこれまでとは違った市場反応があることは理解しておいた方が良いと思います。
では、若手店長研修で主に学ぶべきことは何か?
店長に必要なスキルはコミュニケーション能力から
まずはじめに新任の若手店長が最も悩むことの一つに「皆さんとうまくやっていけるかどうか」という悩みです。まだ仕事もよくわかっていないにもかかわらず指示とかできるかなとか、うまくまとめられるかなというコミュニケーションによる課題が最初に表面化します。
当然ながら古株店長のように鶴の一声で現場をまとめることはできるわけがないので、悩み苦しみます。そして、私は店長に向いてない、仕事をやめたいと希望を持って入社した若手店長が離職を決意するのです。
だから、私は若手店長に「リーダーになろうとしなくて良い。」と言っています。組織を引っ張ろうとしなくても良い。それよりもまずは店のメンバーの力を借りて目標予算達成を目指すことが先決です。
自分でなんでもかんでもやろうとするのも若手店長の特徴です。「お願いしたら嫌がられると思って・・・」と何もアクションを起こしていないのに自分を苦しめる行動も多いです。
年上や古株スタッフとの関係性を築いていくコミュニケーション技術を身につけることが最初のステップです。
店長とは?という全体像を見せるよりもめのまえの不安を取り除くことがメンタルの弱い若手店長においては重要です。
あなたの会社は大丈夫ですか??若手店長が活き活きと働ける環境になっていますか?なっていないのだとしたら今の新入社員が辞めないうちの年間を通して店長研修を導入することをお勧めします。
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